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2021年度第1回e-卓越セミナーを7/19開催しました。

第1回光量子センシング、e-卓越セミナーのご案内

大学院工学研究科電子工学専攻の竹内研究室では、光量子センシングに関する研究者の理解の深化と拡大を目的とし、学内外の第一線の研究者をお招きしたセミナーを開催することにいたしました。第一回目は、下記の概要で実施いたします。学内に広くお声がけいただき、本分野での議論を深める契機としていただけたら幸いです。

第1回光量子センシング、e-卓越セミナーのご案内

申し込みは、下記URLより

https://forms.gle/d4ErJeVZPHMmwq6N8 

 

講師   衛藤雄二郎(工学研究科電子工学専攻 准教授)
タイトル 原子スピンや光の量子揺らぎの制御と、計測技術への応用

日時   2021年7月19日 15:30-16:30(講演時間は45分)
形態   Zoomによるオンライン会議(学内のみに公開)

量子技術は、計測・情報処理・加工など様々な分野に革新をもたらす技術として、近年その実現が大きな注目を集めている。量子技術を実現するために重要なことの一つが、量子系のコヒーレンスを破壊(デコヒーレンス)する要因を特定し、デコヒーレンスから量子系を守ることである。

本講演の1つ目のトッピクスとして、極低温ルビジウム原子気体のスピンコヒーレンスに関する研究について紹介する。講演者がこれまで行ってきた研究を中心に、スピンエコー法によるコヒーレンスの制御と磁場計測技術への応用{1}や、粒子散逸によるコヒーレンス形成{2}など、コヒーレンスの新規な制御法や量子現象について紹介する予定である。
 2つ目のトピックスとして、光の持つ量子揺らぎの制御法と活用法について、特に非線形光学顕微鏡への応用について紹介する。非線形光学顕微鏡とは、光と物質の非線形な相互作用を利用することで、生体の深部観察を可能にする手法である。講演者は最近、パルス対の量子揺らぎが作り出す数百フェムト秒の超高速な強度相関を用いることで、非線形光学顕微鏡の深さ方向の観察性能を改善できることを実験的に示すことに成功した{3}。この手法は、量子揺らぎを活用しているが、損失に耐性をもつという応用上重要な特徴を持つ。講演では、非線形な計測における光量子揺らぎの更なる可能性についても議論する予定である。

主催  大学院工学研究科電子工学専攻 応用量子物性分野
共催  卓越大学院プログラム先端光・電子デバイス創成学、光量子センシング研究拠点
連絡先 光量子センシング研究拠点 加賀田(075-383-2289、ku-qleap-ws@qip.kuee.kyoto-u.ac.jp)